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『共感とコワーキングスペース』

『〇〇とコワーキング』といったテーマで、秘密基地のメンバーである原田さんに記事を書いていただきます。[連載]

今回は『共感とコワーキングスペース』。


私たちの脳に、ミラーニューロンと呼ばれる神経細胞があるのをご存知でしょうか?他人がしていることを見て、我がことのように感じる共感(エンパシー)能力を司っているとされています。

愚痴をこぼしたり、人の悪口を言ったり、暗い話ばかりしている人と、多くの時間を過ごしていると、ミラーニューロンによって伝染するといわれます。

秘密基地に関していえば、割と空気が前向きな感じがしていて、いるだけで不快な気分にはなりません。

そこから推察するに、自分の周りが理想としている人だらけだとしたら、モノマネ細胞のミラーニューロンによって自動的に理想の自分に向かっていくという可能性は高いのではないでしょうか?  

自分が変われば、他人も変わると言われています。厳密には自分の反応が変わっているので、他人が変わったようにみえるだけです。

しかし、みんなで「変わりたい」「変わろう」としたら、どうでしょうか?自発的に変化を求める空間にいたら、まず自分自身から変われそうな気がします。

私の事例でいうと、自分が成功してない感覚があって、気がつくと無意識の内に成功者の近くにいることが増えていました。

もちろん私がミラーニューロンも心理学も知らない時代の話です。ですが、これを「なんか面白そう」という自分の感性にただ従っていたら、自分の感情が結構劇的に変化していきました。

ここでいう成功というのは、あるがままの自分でいられる状態のことです。お金に困らない自立というのは、この心理的成功を積み重ねた先にあると思っています。

この考え方は、カウンセリングを習い始めたから、そう思えてきたというのもありますが、色んな問題を解決していく過程で、観点が変わると「成功者」と呼べる人が案外周りにたくさんいることに気づくことができたのです。

そうすると、愚痴ばかりこぼす人より、できるだけ自分の理想とする人と付き合い、多くの時間を一緒に過ごすことが、理想の自分へ近づく方法ではないかと私は思います。

まあ、愚痴はこぼすな、とはいいますが、人のいない場所で、伝染さえしなければ、いくらでも吐き出してかまいません。特に問題を抱えた方の場合、訴えたいことはたくさんあるはずですからね。

他者に伝染しない場所で、知識のある人を相手に吐き出しをしていくのも、毎日の平穏な暮らしを送る上での、防衛策の一つにはなるんじゃないかな、と思うんですよ。

秘密基地に限らず、コワーキングスペースが、単なる勉強スペースではなく、ミラーニューロンによる伝染で、良い方向に向かって「変わっていける」共感空間であってほしいと、私は願っています。

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